誘発妄想−そして10年後

−−−この単発妄想は、newcomer氏の私のメイドさんに誘発されたものです。−−−


京極:「これは酷くやられたな。脳ケースに歪みがあるから交換が必要だ。四条課長を呼ぶしかない。」

琴美:「あ〜あ、これでは脳に傷が付いているかも。追加の機械化が必要になりそうだわ。汎用代脳セルのストックは足りるかしら?。」

京極:「はい。経験的にそろそろかと思って補充しておきました。」

琴美:「さすがは私たちの開発者。抜かりないわね。では再改造に取り掛かりましょう。」


琴美と私の幸せな日々は長くなかった。
あれから3年目に発生した世界恐慌による重工業分野の輸出不振は皇木重工を直撃した。
株価が暴落した皇木重工はハゲタカ外資ファンドに買収され、父は経営責任を追及された。
特に問題となったのはサイボーグ開発が会社資産の私的流用とみなされたことだった。
地位を追われ巨額の負債を負った父は心労のため脳梗塞を起こして入院してしまった。
私のせいだ。
父の入院費も払えずメンテナンスも受けられなくなって途方に暮れる私にハゲタカファンドが送り込んだ新経営陣から提案があった。
彼らの国は世界各地に出兵している軍事大国だが、最近は敵が自爆テロで対抗してくるため苦戦しているのだという。
犠牲を減らすため最近は戦闘ロボも投入しているが融通が利かないアンドロイドでは市民の誤射や友軍との同士討ちが後を絶たないそうだ。
特に市民を誤射すると恨まれて遺族が自爆テロに加わるためますます敵が増えてしまうという悪循環に陥っている。
つまり提案というのは、私が融通が利くレンタル戦闘ロボとして働くならメンテナンスを丸抱えした上で高額のレンタル料をくれるというのだ。
背に腹は代えられない。
かくして私はレンタル戦闘ロボとして自爆テロが荒れ狂う宣戦布告無き戦場への貸し出しを繰り返される生活になった。
但し、私の国では武器輸出が禁じられているため表向きの品名は慰安用具ダッチアンドロイドとされていた。
有り難くないことに私がレンタルされるかの国の軍はSEX好きの兵が多いことで有名だ。
おかげで本来は戦闘ロボの筈なのに表向きの品名通りに扱われてしまうことも多いのが辛いところだ。
もう一つ辛いのが敵の新型爆弾出現だ。
テロリストたちは戦闘ロボに対抗するため非常に破壊力の大きい爆弾を使い始めた。
しかも厄介なことにその爆弾は液体爆弾で、テロリストは爆弾を飲み込んでやって来る。
金属探知器も身体検査も効果が無くやすやすと検問を突破されてしまう。
そしてたいてい重要拠点の警備についている私が被害を引き受ける羽目になる。
だから帰ってこれる機会は契約切れよりも、自爆テロにやられて大破し修理のためということが多い。
今回も大破した私は衝撃でひしゃげた首だけになって6ヶ月ぶりに琴美の許へ帰ってきた。

琴美は京極博士の助手としてあのまま会社に雇用されたのだが、今は博士の上司になっている。
医療免許を持たない工学者である京極博士がサイボーグのメンテナンスをしていることがコンプライアンス委員会で問題になったからだ。
そのため完璧な記憶力を持ち、絶対に辞められない事情がある琴美に目を付けた会社が大学に送り込んで医師免許を取らせ、サイボーグ保守運用課長に据えたのだ。
最近は外国から送られてきて戦闘ロボ(実はサイボーグ)になる素体が増えたのでかなり忙しいらしい。
一応、テロの巻き添えにあって重体になった人の治療支援ということになっているが怪しいものだ。
私がレンタル先で盗み聞きした噂によると素体確保のための人身売買も行われているようなのだ。
私のように病気が原因なら仕方がないが、売られて改造素体にされるのはあんまりだ。
本当はなんとか止めたいのだが、私は現地ではアンドロイドということになっているから告発が出来ない。
それに今の私の立場では会社に契約を切られたらメンテナンスも出来ずに野垂れ死にだ。
父の借金を返した上で相当なお金が貯まるまでは黙っているしかない。
幸か不幸か、私はたび重なる損傷で脳のあちこちを汎用代脳セルというパーツで置き換えられている。
そのため私にはもう殆ど表情というものがなく、心配を他人に悟られることがない。
唯一私の抱いている懸念を知っているのは、ケーブル直結で私の気持ちを理解できてしまう琴美だけだ。


琴美:「んふふ、なっちゃんはすっかりお人形さんらしくなったわね。あのときのお約束通りにね。」

夏姫:「オヤクソク・・・オヤクソク???」

琴美:「ほら、あのとき私がなっちゃんみたいなお人形さんが欲しいなって言ったでしょ。
そしたら、あなたはだったら私がなってあげるって言ってくれたわよね。
さあ、今日は前頭葉の真ん中を1/3ほど代脳セルで置き換えてあげるわね。
これでもうあなたは泣きたい気持ちになんかならなくて済むようになるのよ。
これから何十年も悲しいことばかり起こる戦場に通わなくてはならないからね。
なるべく辛くないように私が精一杯護ってあげるわ。私のお嬢様!。」

極悪鬼畜妄想爆発スマソ


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