育子の首ソケット講習ノート

取り扱い上の注意

1.長時間首を外しっ放しにしてはいけません。
頭が無くても体には食事や排泄、最低限の運動が必要です。
長時間放置した場合、尿毒症や褥瘡などに罹る危険性があります。
やむを得ず長く離れなければならない場合は、しかるべきメンテナンス施設に体を預ける必要があります。
また頭蓋内生命維持装置には外呼吸や血球更新、老廃物最終処理の機能がありません。
備蓄酸素や生命維持物質、老廃物吸着体の容量限界に気を付けて下さい。
標準的な互換サーボーグボディを借用したときは一次生命維持装置の機能を利用できますが、自分専用の骨髄を搭載していなければ頭部の灌流は中間液モードとなり血球の更新は出来ません。

2.首を置いたまま体を動かすときは離れすぎたり物陰に入らないよう気を付けて下さい。
人工小脳搭載のトランスポンダと脊髄断端トランスポンダの通信距離は約4mまでが保証範囲です。
離れすぎて身体制御不能に陥ると他人の助けを借りなければ復旧できないので、誰もいないとき首を持たずに移動することは避けて下さい。

3.激しい頭突きをしてはいけません。
カプラーリングに強い力が加わると脊髄断端トランスポンダにも歪みが伝わって端面電極が位置ずれを起こすことがあります。
5ミクロンの端面電極ピッチに相当する位置ずれが発生すると神経接続マッピングに変動を来し、再構成完了まで感覚や運動が異常になることがあります。
またさらに大きな力が加わった場合、脊椎上端のソケットブロック固定部が骨折して重大な障害を起こす危険性もあります。
頑丈な人工頭蓋になったからと、ふざけて頭突きをすることは危険です。

4.体を他人に貸してはいけません。
互換サイボーグボディのような中間液灌流モードが無いため、本人以外には一次生命維持機能を供給できません。
誤って他人の頭部を接続し、血流を接続すると、拒絶反応を引き起こすため大変危険です。

5.首ソケットを清潔に保って下さい。
首ソケットはカプラーリングと首の皮膚の接合部から細菌が侵入するリスクがあります。
最低1日1回は接合部の滅菌を行って下さい。
また、首を外したときは大動脈と大静脈のソケットが露出した状態になります。
この部分に細菌やウィルスが付着すると非常に危険ですから、手術室等しかるべき施設以外では触れないように気を付けて下さい。
首を外したら、必ず適合する滅菌済みキャップを取り付けて下さい。
万一、首ソケット内に何かが付着したと疑われるときは抗生物質入りの生理食塩水で入念に洗浄して下さい。

育子の首ソケット講習

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