サイボーグ部品仕様書・皇紀195年式耐環境胴体

195式は太陽系外素体生産地獲得製作に基づく恒星間航行計画の一環として開発されたサイボーグボディ胴体部である。
外観および身体運動の人間性をやや犠牲にし、恒星間航行における耐環境性、長期信頼性を優先している。
但し、
・植民活動用であるため生殖組織の搭載が可能であること、
・40年以上の長期任務で地球の生活習慣を維持するため経口食物摂取が可能であること
の2点においては従来の航宙用ボディより人間的である。
なお、生殖組織は植民先で素体生産に使用するための輸送をリスク分散のため個人単位で行うべく搭載される。
本胴体には外性器が無く生殖組織は脳と別系統の生命維持装置により冬眠状態で保管される。
素体生産は可住惑星環境下で前面外皮を軟質素材に交換した状態でなければ実施できない。
恒星間航行艦が核パルス推進艦であるため人工小脳型サイボーグ仕様であり、有脊髄型への適用は考慮されていない。
首ソケットは既存の人工小脳型サイボーグと互換性があり、すげ替え即用が可能である。
腕および脚の連結部は帝國標準仕様であり、有脊髄型を含む全サイボーグと互換性がある。

外観


外観上の特徴はバストラインから下が剛体金属外皮となっており乳首や外性器が無いことである。
金属外皮部の色はメッキにより個体差を与えることが出来る。
色以外の要素についての個体カスタマイズは不可能。
このように一見チューブトップレオタードを着用したような外観のため全裸でも道徳上の問題が起きない。
それがため、恒星間航行中に乗員の着衣習慣が乱れることが懸念され、指揮官は規律維持に配慮する必要がある。

内蔵機器構成


本胴体は通常の人工小脳型航宙用胴体と等価な1次生命維持装置を搭載し、なおかつ地上生活用ボディに準ずる消化システムを搭載している。
さらに生殖組織用小型生命維持装置を最下部に搭載する。
造血ユニットの他、腸、膵肝組織、生殖組織と生体パーツの搭載点数が多く、しかも長期間核パルス推進艦に搭乗する前提のため1次循環器を除く全臓器を堅牢で放射線防護に優れた下半分の金属外皮部に配置している。
容積に限りがあるため腸は最低限の長さとされ、高分子人工膜による栄養吸収を併用する。
この人工膜にはプリオンがすり抜けやすい欠陥があり、狂牛病等を避けるため肉食が禁じられた点が外性器の欠如とともにQOLに関する欠点となった。
しかし、恒星間航行艦内における牧畜の困難性も相俟って、アルファケンタウリを目指す艦隊出航までにこの欠点が修正されることはなかった。
消化システムの残滓は直下のエタノール製造装置でエタノールに転換され、その絞りかすは固形燃料化される。
製造されたエタノールおよび固形燃料は酸素大気下において両サイドの燃料電池と小型スターリングエンジン発電機で消費され、定期保守における燃えかす清掃を除き排便は不要である。
無酸素環境下では従来の人工小脳型サイボーグ体と同様に脚部膝下搭載のプルトニウム電池に動力を依存する。
よって航宙足を装着していなければ真空中での生存可能時間は同体内バックアップ蓄電池容量の範囲内である。
首のすげ替えに関して注意すべき点は従来の人工小脳型サイボーグ体と完全互換であり何ら変わる点がない。
搭載されている骨髄が適合しない他人の胴体を借用した場合には直接の血液循環は不可能で中間液循環となる。
したがって血球更新期限および栄養失調限界によってすげ替え可能な時間に制限があることに注意を要する
恒星間航行用耐環境胴体に固有の機能として生殖組織の搭載があるが、生命維持装置が完全に別系統であるから性ホルモンによるトラブルは予想されていない。
但し素体旧性不適合者に関して心理的要因に対する懸念は指摘されている。
とはいうものの外性器を有するわけではないことから、現時点の当局公式見解としては重大な障害に繋がる怖れはないとされている。

図中*印の部品は生体パーツを組み込むため個人対応品となる。

駆動機器構成


本胴体駆動系の特徴は下半分が完全に剛体外骨格化されているため駆動系が上部に集中している点にある。
それがため従来の人工小脳型サイボーグ体に比べ屈曲柔軟性がやや劣る。
但し上部の可動部分については屈曲限界が大きくなっている。
また肩関節・股関節の時期反発受け皿は浅めになっており可動限界角は大きい。
身体制御系の調整に際しては、このような設定によって全身の柔軟性を確保していることに留意すること。
特に肩関節・股関節に大きな力を受けた場合に力の方向によっては腕・脚が脱落しやすくなっている点が要注意である。
ただし胴体部の強度は大幅に向上しているから過荷重によって重要機器が破損するリスクは低い。

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