170式迎撃艇

北米連大戦で弾道ミサイルの迎撃に苦戦した帝國は、急速な軌道変換が可能な迎撃艇の開発に長年取り組んできた。
当初は専ら化学エンジンの出力増強が行われたものの連続行動可能時間の減少により十分な成果が得られなかった。
このため、艇体の有翼形態化により大気圏を掠める長楕円軌道を利用したエアターンが採用されることになった。
従来の迎撃艇は大気圏突入を全く想定せず空力を無視した形状だったため船体構造は完全な新規設計となった。
宇宙船に主翼を付け足しただけの構造とすると、主翼が宇宙空間では単に死重となり却って機動性が低下する。
このため翼面自体が全装備を収める船穀となる全翼形式が採用され、エイのようなシルエットの艇体となった。
尾翼は全く無く、大気圏突入時の衝撃を超えてから主翼両端を折り曲げて立てて方向舵として用いる可動翼である。
過去のシャトルとは異なり断熱タイルは使用していないため、大気圏突入の反復による信頼性低下は少ない。
その代わり大気圏への進入は上層部のみ、かつ艇体温度が上昇し切らない時間に限るという制限が加えられている。
少しでも大気圏飛行可能時間を延ばすため、突入前に艇体前縁をマイナス40度まで窒素冷却しておくことが多い。
乗員室の断熱も不十分なため乗員は極端な温度変化に晒されることになり、全身サイボーグでなければ耐えられない。
もちろん、そのまま地上に着陸する能力は無く、離脱失敗事故の際は乗員室が射出されて応急降下カプセルとなる。
どうにか大気圏への進入が可能となったのは、核パルス艦の爆風受けのため耐熱合金が研究された副産物であった。

imperial 170 intercepter
エアターンを終え、六芒星共和国のICBMを追う170式迎撃艇12号艇

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